冷媒とは?

冷蔵庫やエアコンなどの中には、冷やすための機械に冷媒というガスが入っています。伝統的冷媒はフロンガスやその代替フロンというガスです。冷媒の種類はISO817に基づき、冷媒番号(ASHRAE番号)で表されます。Rの次に3桁または4桁の数字と英添え字で表示されます。複数の冷媒ガスを混合した冷媒も開発されています。

 

例:R-410A(HFC-32, HFC-125が各50%混合したもの)
  空調、冷蔵冷凍で広く使われているが、地球温暖化係数は2090

 温暖化係数が低い自然冷媒が温暖化防止に寄与するとして注目が高まっています。冷媒ガスが圧縮、凝縮、膨張、蒸発を繰り返すことで冷却や暖房の効果が出ます。

 

 

冷媒の種類によって起こる自然環境への影響

 

 世界的な規制の中で、ある種のフロンはオゾン層破壊の原因とされ、規制されオゾン層破壊の影響のない代替フロンというガスに代わってきました。

 

様々な種類がありますが代替フロン含めてフロンガスは二酸化炭素の100-10,000倍以上も強力な温室効果ガスです。地球温暖化が問題になる中で、より地球温暖化係数の少ない冷媒が求められています。

 

 

冷媒使用のキーとなるコンプレッサー

 

 コンプレッサーは空気中から「熱」を受け取った冷媒を温めて温度をコントロールし、冷媒を循環させます。冷やすのも、暖めるのも両方ともにキーとなるものです。使用する冷媒によって、コンプレッサーの仕様を変更する必要があります。

 

 

 

コンプレッサーの効率を上げるインバーター

 

 インバーターは、コンプレッサーのモーターをコントロールすることで省エネ(効率向上)に繋げることができます。オンとオフのみだと温度を一定に保つことができず、無駄が多いです。エアコンや冷蔵庫などはインバーターを使い、省エネで駆動時も静かなものが主流となっています。

 

 

 

冷媒漏洩の監視について

 

 フロン類を冷媒として使用している業務用の空調機器及び冷凍冷蔵機器の使用者は以下の義務があります。

     ①適切な場所 への設置等
     ②機器の点検 簡易点検、定期点検の2種類。→常時監視で基準に適合すれば簡易点検に代えられる。
     ③漏えい防止措置、 修理しないままの 充塡の原則禁止
     ④点検等の記録の保存等 機器を廃棄するためのフロン類の引渡しが完了した日から3年間要保存

 

 

冷媒(フロン)の回収義務について

 

 業務用冷凍空調機器(第一種特定製品)を廃棄する際は、充塡されているフロンを回収し引き渡さなければなりません。誰でも良いというわけではなく、法人、個人ともに適切な資格が必要です。行程管理票という書面にて、回収の依頼や委託を行います。必要な手続きを満たさない場合、罰則が課されます。

 

 

 

自然冷媒で地球温暖化係数削減

 

 代替フロンから自然冷媒に変更することで温暖化係数を削減できます。ただしそれぞれの冷媒に合わせてコンプレッサーや配管などの仕様を変更する必要があります。それに伴い安全性の確保やコスト増加などこれから解決すべき課題があります。

 2030年に向けて、どの冷媒が何に使用されるか必ずしも明確に決まっていません。それでも自然冷媒もしくはそれに近い地球温暖化係数の低い新冷媒が開発され、普及していく見通しです。

 

 

 

 

 

 

 当社では、コンプレッサー製品やインバーター製品の取り扱い実績に加え、開発やコンサルティングサービスのご提供において、豊富な実績を積み重ねてまいりました。これらの実績を活かし、お客様のビジネス課題解決に向けて、より充実したサービスをご提供してまいりますので、ご相談やお問い合わせがありましたら、下記までご連絡を心よりお待ちしております。

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