測位精度の要求仕様の高度化とその対応

 

  近年使用されるアプリケーションでは、スマートフォンからその周辺機器(ウェアラブルデバイス)のような小型機器まで
 搭載されることが増えてきました。また、その用途も多岐になってきており、精度の要求も高まってきています。さらに従
 来のGNSSでは実現できなかった高精度に対応する仕組みも増えておりますので、その仕組みに関して下記にて簡単に説明
 いたします。

 

 周波数帯を増やす(Multi Band化 )

  当初はL1帯と言われる1575.42MHzを中心とした周波数帯の信号を使用していましたが、近年は複数の周波数帯に対応
 した衛星が増えており、周波数特性の違いを活用した高精度測位を実現できます。

 

 

 RTK測位 (Real Time Kinematic:相対測位)

  基準局を別途設置してその基準局と製品の位置を相対的に計測する技術になります。Stand Aloneでは測位できずに、別途
 基準局と通信を行う必要がありシステムとして複雑になりますが、測位精度は㎝級の精度を実現可能になります。

 

 

Dual Bandに対応した1チップソリューション

 

  今回当社よりご紹介するのは、AIROHA社製GNSSのチップソリューションです。このソリューションでは2周波をサポート
 できるDual Band対応の1チップソリューションになります。 

 

 

 Dual Band対応によるメリット

  -周波数帯が異なることで妨害波やノイズへの耐性向上
  -捕捉衛星数が増えることで測位精度の向上
  -周波数が異なることで信号遅延の補正や信号到達時間の比較をすることでより高精度の測位が可能

 

 Dual Band対応によるデメリット

  -異なる周波数帯をサポートするためにアンテナサイズが大きくなる
  -信号処理が増えるため消費電流増加

 

  それぞれの特長を踏まえて、当社では最適なソリューション提案が可能です。

 

小型、低消費電力ソリューション

 

 <AIROHA社ソリューションの特徴>

 ・3.8㎜×4.2㎜×0.86㎜の小型 BGAパッケージにより基板面積の削減が可能

 ・メーカー提供の最適化した専用アルゴリズムで低消費電力を実現  5mW ※L1 GPSのみ

 ・チップ・モジュール、民生・車載グレード品のラインナップを用意し、様々なアプリケーションへ提案

 

 

  AIROHA製GNSSソリューションの簡易資料はこちら

 

  本件に関するお問い合わせ先:gnss@taxan.co.jp